病棟の紹介
当院は40床の回復期リハビリテーション病棟を有しており、脳卒中による麻痺や高齢者に多い、骨関節疾患などの患者さんに対して、早期の在宅生活復帰や日常生活動作能力の向上を目的に、集中的なリハビリテーションプログラムを実施しています。
入院の対象となる患者さんは、脳卒中や下肢骨折、脊髄損傷等のリハビリテーションが必要な方となります。
回復期リハビリテーションについて
患者さん一人一人の潜在能力を最大限に引き出すため、個々の状態を把握し、丁寧でオーダーメイドなプログラムを立案しています。
また、常に退院後の生活を意識し、安心・安全な在宅生活に向けての生活環境の準備や、
在宅に近い環境での動作練習も重点的に行います。
回復期病棟365日リハビリテーション
入院患者さんの早期回復・在宅復帰を支援できるよう、土曜日、日曜日、祝日もリハビリテーションを提供する365日リハビリテーション体制を理学療法、作業療法において実施しております。
多職種連携によるチームアプローチ
多くの医療専門職(医師、看護師、介護士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、ソーシャルワーカー等)による強力なチームアプローチで集中的なリハビリテーションを提供し、日常生活動作能力の向上、在宅生活復帰を目指します。
入院までの流れ
- 現在診療を受けている医療機関の主治医・ソーシャルワーカーに相談し、
当院のソーシャルワーカーまでお問い合わせ下さい。
代表電話:
0568-85-0077 /
医療相談室FAX:
0568-85-0931 - 診療情報提供書等をFAXしていただきます。
- リハビリテーション専門医により、
患者さんの状態が入院リハビリテーションに適しているか検討させて頂き、
返答いたします。 - 患者さんのご家族様にソーシャルワーカーより、
入院のご案内をさせて頂きます。
入院から退院までの流れ
入院後早期のカンファレンスや定期的なリハビリテーション実施計画書作成により、患者さんの情報や退院に向けての目標をチーム全体で随時検討・共有しています。
安心・安全に在宅生活を過ごしていただけるよう、必要に応じて退院前の試験外泊や家屋評価を実施し、住宅改修や介助方法などのアドバイスを行っています。
一日の流れ
日常生活もリハビリテーションとして考え、リハビリテーション室で出来るようになった身の回りのことは、適切な介助のもと、出来る限り患者さんご自身で行って頂いています。
また病棟での生活場面や時間に合わせて行うなど、生活に溶け込んだリハビリテーションも提供しています。
少しでも練習時間が多くなるよう、看護師との筋力トレーニング、歩行練習等も積極的に行っています。
当院での取り組み
免荷式トレッドミル歩行トレーニング
ハーネスで身体を吊り上げ、体重を免荷して行う歩行トレーニング(免荷式トレッドミル歩行トレーニング)を脳卒中、脊髄損傷などの患者さんに行っています。
歩行が自立していない方、介助量が多い方でも安全に歩行練習が可能です。
長下肢装具を使用した歩行練習
脚に重度な運動麻痺が生じた患者さんに対して、装具を使用して立つ・歩く練習を実施します。重度な運動麻痺があっても、早期より立つ・歩く練習を実施できるメリットがあります。
免荷装置
身体を支える装置を装着することで、転倒リスクに配慮しながらレール上での平地歩行練習や立位バランス練習を実施することができます。体の免荷が必要な骨折患者から脳血管疾患患者など幅広く使用しています。
歩行神経筋電気刺激装置を使用した治療(NM-F1)
歩行中に任意のタイミングで電気刺激を行うことで、歩行中の正しい動きを再現することができます。歩行以外にも様々な筋肉に対して電気刺激を併用した運動を実施しています。
様々な上肢機能訓練
当院では運動麻痺の状況・程度に合わせて様々な方法を用いながら訓練を実施しています。
促通反復療法(川平法)
動かなく(動かしにくく)なった手や指の動きを改善させるために、促通操作を行いながら繰り返し運動を行います。
繰り返し反復することで神経の伝達を強化する目的があります。
随意運動介助型電気刺激(IVES)装置を使用した治療-上肢
手の運動麻痺に対しても同装置を使用し、手首や指を伸ばすような電気刺激を与えています。
座ったまま行える運動については自主トレーニングとしても使用しています。
課題志向型訓練
身体機能に合わせた難易度を設定して、物をつかむ・離すなど実際に日常場面と類似した課題を練習します。
超音波画像検査
肩の評価や脚の筋肉量の状態を把握するために定期検査を行っています。これらの情報を基に運動療法の内容や活動量の調整に活用しています。
屋外のリハビリテーション公園
敷地内にはリハビリテーション公園があり、屋外特有の車いすの操作や退院後の生活を想定した歩行練習ができる様に設計してあります。
看護師との病棟リハビリテーション
リハビリテーションの無い時間帯の運動量が増加する目的で、看護師との筋力トレーニング、歩行練習等を積極的に行っています。
在宅生活を想定したさまざまなリハビリテーション
リハビリテーション室での機能訓練だけでなく、回復期リハビリテーション病棟では退院後の生活場面を想定したリハビリテーションに力を入れて行っています。
家屋評価
退院後の安全で安心した在宅生活実現のため、担当療法士が退院前にご自宅へ伺い、患者さん、ご家族、ケアマネージャー、建築業者などと動作を確認しながら問題点を検討し、住宅改修案を提案させていただいています。
退院後の個別自主リハビリテーションメニュー表の作成
退院後、入院中に回復された機能の維持、向上のため、ご自宅で継続して運動等が行えるよう患者さん一人一人個別にメニューを作成し、患者さん・ご家族に指導をさせていただいています。
退院後リハビリテーションについて
当法人三仁会グループでは、訪問リハビリテーション、通所リハビリテーションを併設し、退院後の在宅生活においてもリハビリテーションを継続して行う体制が整っています。
三仁会グループのネットワークを活かし、入院中の患者さんの状態は次のリハビリテーション担当者へ申し送りを行っており、退院後も安心してリハビリテーションを続けていただくことが可能です。
また、必要に応じてあさひ病院でも外来リハビリテーションを行っています。